トヨタ・100系ハイエースのショック足回りの故障解説。
足回りショックのヘタリは、走行距離や積載状況に応じてその消耗状態は異なるが、フロントショックのヘタリはコトコト音から始まるケースが多い。
また、リアショックのヘタリは、コーナリングの際に後部の動きがハンドルを戻した際にオツリが来てぐらつく感が出るようであれば、交換時期と言って良いだろう。(10万km以上は大丈夫なケースが多い)
一つ紹介しておきたい重大疾患として、リアショックの下部の付け根が細い為、骨折してしまい、ショックとしての機能を全くしていない患者(=ハイエース)がある。それ以上に恐いのが、気付かずに平然と乗り回しているパイロットがいるということだ。

原因は、ハイエースの構造的欠陥であろうか?室内空間を広く取ろうとするあまり、フロア位置を下げようとするためにショックの取り付け角度が斜めに付き過ぎていることに起因しているのではないだろうか?また、片側だけに重い荷物を積み込み過ぎて常時走り続けると、この重大疾患になってしまう。

もう一つの重大疾患は、リア部のスタビライザーを止めているブラケットの金属疲労が原因だろうと思われる亀裂骨折を起こし、スタビライザーがブラツキを起こしてしまう病気。
双方とも過走行・低年式車に極めて稀に起こる奇病だが、長い付き合いができるハイエースのパイロットは、定期検診(=メンテナンス)の大切さを知っておいていただきたい。専門ドクターなら必ずチェックするポイントとして警告しておこう。
■100系ハイエースの故障