トヨタ・100系ハイエースのブレーキ系の故障解説。
これこそ100系ハイエースの中古車においては、フロントローター部のブレーキシャダー・リヤドラムシャダーは、リフレッシュメンテナンスの基本中の基本であるが、現役ハイエースパイロットは、一度や二度はこの部分の修理を整備工場に依頼したことがあるのではないだろうか。

シャダーというのは、ブレーキを踏んだ時、足にゴトゴトといった振動が伝わってくる症状で、最初は小さな振動だが、最後にはマシンガン?のような大きな振動までになり大変危険な状態になる。これは、フロント部のディスクローターの熱や、ブレーキパットとの相性等によることで発生する病気。7〜8割がたは、フロントディスロータの偏磨耗のトラブルだ。
稀に、リヤドラムのシャダーもあるのだが、リヤ部に関しては、走行中に無理なくサイドブレーキを引いてみて、手元に振動が伝わるようなら、それだと判断できる。どちらにしても、専門病院にて部品の交換を必要とする病気で、事前の予約があれば、2〜3時間の治療時間で治ります。

フロントブレーキはディスクローターを使用し、リヤはドラムを使っている構造だが、修理の際はできれば新品パーツを使用するよりも、一度使用されたローターやドラムを、確かな技術を持っている旋盤屋さんで研磨して使用したほうが既に熱が入っていろので耐久性がある(研磨加工は1回のみまで)。
ハイエースワールドでも仕入れ後、一番初めにチェックを入れるポイントであり、納車の際には細心の注意を払っているポイントでもある。長く乗り続ける上で、ハイエースパイロットが必ずかかる病気であり、治療を余儀なくされる、半ば遺伝的な疾患だ。
■100系ハイエースの故障